第3回 阿波秘曲「紅葉合(もみじあわせ)」~古の歌を紡いで
ジャポニスム振興会《協力》 徳島公演
―師匠から弟子、そして未来へ―
今年は千数百年の伝統を有する「雅楽」その中の管楽器「笙」の演奏家で宮内庁楽師を務める豊剛秋氏をお招きし華を添えていただきます。また、高校時代の恩師武市鳴雲先生が斉裕公の和歌を軸にしてくださいました。私にとっては嬉しい贈り物となりました。心に響く素晴らしい音色にふれて、楽しい一日をお過ごし頂けましたら幸いです。
猪井恵朱
阿波の秘曲とされる「紅葉合」は、万延元年9月に13代藩主蜂須賀斉裕が、浅草の梅園院で行われた紅葉の歌合(左右に分かれた参加者が、詠んだ和歌の優劣を競う文学的遊宴)に由来する。この歌合に勝利をおさめた斉裕が、これを記念して作らせたのが謡曲「紅葉合」である。明治になってこの謡曲を、松谷城隆、大崎城悦、立花丈千代の三人が箏曲に作り直し、蜂須賀邸での試楽を経て、明治17年9月28日、蜂須賀家代々を祀る国瑞彦神社の歌会の席で初演された。その後は歌会や社頭での弾演以外、通常の席では演奏されることも少ないまま、14人目伝承者である福島ウノ氏が受け継ぐ。しかし昭和34年、ウノ氏が77歳で亡くなられたのを最後に、誰にも演奏されることのない幻の箏曲―阿波の秘曲となってしまう。これを惜しんだ原田恵津子氏が、ウノ氏の姪にあたる福島葉那子氏から秘本の写しを譲り受けられ、「紅葉合」復曲に打ち込み、完成されたものである。
「六段」「紅葉合」「春の海」
*ヘンデル「泣かせて下さい」ヘンデル「オンブラマイフ」雅楽古典「調子」バッハ「主よ人の望みの喜びよ」モンティ「チャルダッシュ」ピアソラ「エスクアロ」
*豊さんのお話し 笙と子どもたちの箏でさくらを合奏
□演奏曲目、演奏順番等は変更する場合があります。
【出演者】
笙:豊 剛秋
ソプラノ:齋藤とし子
箏:猪井恵朱、朱音会(白田智朱、増田規朱、柿原箏洋、喜多はるみ、松岡さゆり、多田啓夏、多田光葉)
尺八:木南征山
●入館料:大人500円、高・大生300円、小中学生無料 ※20名以上の団体は2割引
●会場:徳島市立徳島城博物館ラウンジ(徳島県徳島市徳島町城内1番地の8)
●協力:ジャポニスム振興会、有限会社友江製糖所
徳島市立徳島城博物館(徳島県徳島市徳島町城内1番地の8)
TEL:088-656-2525
FAX:088-656-2466
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徳島市立徳島城博物館ラウンジ
徳島県徳島市徳島町城内1番地の8